携帯、スマホのいろいろ

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携帯キャリア大手3社が、2017年夏ごろから国内スマホをIPv6対応することを明らかに

2016年11月28日に都内で開催されたIPv6のカンファレンス「IPv6 Summit in TOKYO 2016」において、Softbank、au、docomoの大手3社のパネル討論で「総務省のIPv6研究会で約束した」としてスマホユーザーが意識せずにIPv6の利用を始めている状態にする事を2017年夏ごろから対応していくことを明らかにしました。

目次

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IPv6とは何か

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インターネットの利用にはIPアドレスが必要で、現在スマートフォンなど、多くのインターネット通信にはIPv4というプロトコルが使用されています。
IPv4のIPアドレスは「123.321.1.123」というような3桁の数字が4ブロックに分けられており、それが通信の際に割り当てられいます。
IPv4は0~255までの3桁を4ブロックにし、約43億通りのIPアドレスがあります。
しかし、世界の人口は約73億人なので1人1個のIPアドレスも分け与えられない状況です。
更にスマートフォンの普及や世界的にインターネットが普及したことにより、IPv4では足りなくなってきています。
そこで、Internet Architecture Board(IAB)はIPv6の普及、切り替えに乗り出しました。
IPv6は4桁の16進法の数字×8ブロックで形成されたIPアドレスで、総数はIPv4の約43億通りの4乗という天文学的な数字になるので、IPv6であれば今後枯渇することも考えにくくなります。

携帯キャリアに求められるIPv6への移行

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携帯電話、スマートフォン端末を利用するには、キャリアと、通話や通信の契約をしなくてはなりません。
Softbank、au、docomoの大手3社は現在IPv4を提供していますが、総務省からIPv6へ移行するように求められていました。
しかし、固定通信ではエリアごとに順次IPv6接続を提供していけるが、スマートフォンなどの移動体通信ではインターネットに接続したまま関東から関西に移動するといったことがある為に、IPv6の導入には、現在通信可能エリア全てをIPv6対応にしてから一斉に切り替えが必要になります。
携帯通信網で必要になる、端末からコアネットワーク、課金まで、さまざまなシステムを挙げて、個々の技術でのIPv6対応はほぼ問題がないが、ビジネスとして提供するには複雑なシステムが連携している部分をIPv6対応する必要があります。
今後も3社で共有できる部分は共有し、技術的・制度的課題やユーザビリティ、海外の状況などについて議論していくそうです。

セキュリティ面では不安も

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大手3社間で議論を重ねた結果、今回発表出来るまでの状態になったそうです。
その為、問題点は既に解決策があるような状態ですが、セキュリティ面のみ不安が残るようです。
フィーチャーフォン時代ではプロキシを経由してインターネットと接続していたため、プロキシがファイアウォール代わりとなって内部ネットワークを守っていました。
現在のスマートフォン時代では、プロキシによる接続ではないが、ラージスケールNATによって接続しており、IPアドレスベースのフィルタリングはフィーチャーフォン時代と同様に守られているようです。
しかし、IPv6では、NATがなくなることによる不正アクセスのリスクがあるようで、何かしらの保護策を検討する必要があるとし、明確な対策はまだ内容です。

まとめ

IPが変更になることで私たちが普段行っているインターネットの環境が変わることはないと思います。
移行のタイミングで何か不具合のようなものが起こる可能性はありますが、大手3社はユーザーが意識せずにIPv6の利用を始めている状態を目指しているので、移行したことにも大半の人は気づかないのではないでしょうか。